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新しい(かも知れない)配合論~Donatelloを題材に(21)

20回に渡ってDonatelloを題材に「ニックス」の仕組みについて述べてみた。

1.「ニックス」とは、インブリードである。
2.インブリードのデメリットを避け、メリットを最大限活かす為に近似血統馬を主体とする。
3.インブリードの対象馬はインブリードされた馬である。


論点は上記だけだが、若干の説明を加えると「組み合わせクロス」といわれるモノは、対象馬が血統的に無関係な場合はさして意味を持たない。
The Palmer=Rosicrucian×HermitはTouchstoneとCowlを持つ近似血統馬で「組み合わせクロス」だが、これはTouchstoneとCowlが、Camel≒Bay Middleton×Orvilleという要素を共有する近似血統馬であるから成り立つと考えられる。
そして見てきたように、Camel≒Bay Middleton×Orvilleの要素、(Whalebone≒Web×Selim)×Orville≒Orvillinaもまた、Eclipse、Herod、Highflyerで構成された近似血統馬なのである。
サラブレッドの配合史は近似血統の積み重ねなのではないだろうか。

配合史を逆に見ると、
「優れた配合が出来た。そしてそれを固定化する為にインブリードした。そのまま上手く行く場合もあるが、近交の弊害が出る場合があった。ならば外交すれば良いのだが、そうするとせっかく固定化された優れた資質が薄められる。対応策としてその対象馬そのものではなく、対象馬の構成要素をクロスした。これならば対象馬そのものより幾分安全性が増すだろう。どうせなら複数の構成要素をクロスした方がより資質は固定されるだろう。そうして近似血統馬を時には複数重ねながら、良くできたモノが選抜淘汰され、また重ねられて来た。」
基本的な構図はこうではないだろうか。
また、

Sterling≒Hermit=Chanoinesse≒Scottish Chief≒The Palmer=Rosicrucian

が重ねられてある程度苦しくなってくると、これらの構成要素、

Touchstone≒Cowl≒My Dear≒Miss Ann

と近似な、

Pocahontas≒The Flying Dutchman

を使ったSt.Simonを「戻し交配」的に使用することも行われた。

ただ、IsonomyなどはすでにStockwellを使い、その仔IsinglassはRataplan、The Flying Dutchmanを使ってそれほど「戻し交配」的なメリットは残されていないが、John O'GauntにはKing Tomの有用性が残されていた。
SwynfordはHermit≒Sterling(≒The Palmer)のニックスが使えるようになっていた。
Blandfordには何も残されておらず、構成要素を近いところで重ねる苦しさがあったが、種牡馬になってからはそれらが適度に遠ざかり、かえってその純粋性が優位に働いた。
このあたりにSterlingからBlandfordへの競争成績と健康度、種牡馬成績の相関性が現れている様に思う。
この父系は幾つかの文献によると前脚に問題を抱えていたようだ。



このアイディアはテシオの一文に違和感を感じたところから思いついた。

テシオは著書でBahramについて研究するように読者に薦めている。
理由として、「三大始祖が繰り返し出現することが確認できる」と述べている。
しかし、サラブレッドの配合史を多少なり知るものならば(少なくともテシオの著書の読者なら)、Bahramで無くても良いことがすぐに判るのに、何故わざわざそう記したのだろうか。

Bahram
bahram.jpg
【SireLine for Windows Ver1.50 - Build 496】

Bahramの血統表を見ると、Donatelloと同じSt.Simon×Isonomy×Hermitのニックスの

Swynford≒Friar MarcusRoselandであることが分かる。

不自然な「三大始祖云々」はカモフラージュで、テシオの真のメッセージはここにあるように思う。
しかし、同じBlandford系で同じニックスを活用しながら、テシオが生産したDonatelloの配合は、2歳年上の不敗の英三冠馬Bahramの配合よりずっと美しい。

Donatello
Donatello2.jpg


自らの生産馬Donatelloを例にひかないで、わざわざBahramの配合を示すあたりにテシオの屈折したプライドを感じるのは深読みが過ぎるだろうか。
数々の名馬を後進国イタリアから送り出したマエストロを、数々の名画を描いた巨匠達と重ねて、複雑な精神性の持ち主として崇拝したい僕のを単なる邪推かも知れない。
それともテシオは、4代に渡ってかけられた種牡馬がクラシックホースでないにも関わらず、こうして偉大な競走馬を生産し得た理由を示すのにより適切と考えたのだろうか。
または、Bahramの配合にインスパイアされてDonatelloの配合を考えついたから、という事も考えられなくはないが、生年差を考えると苦しいだろう。
むしろ、Donatelloの父Blenheimにインスパイアされたと考える方が自然だろうし、Donatelloの兄姉の配合を見ると、とっくに承知していたとするべきかも知れない。
そもそも、祖母Duccia Di Buoninsegnaを購買した時点でそう考えるべきか。





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