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新しい(かも知れない)配合論~Donatelloを題材に(17)

St.Simon登場前夜の世界を見てみよう。

英ダービー馬(1865~1875)
1865  Gladiateur
1866 ★Lord Lyon [Pocahontas×Touchstone] 2×3
1867 ★Hermit  [Touchstone×Cowl] 2×3
1868 ★Blue Gown  [Touchstone×Pocahontas]3×3*3
1869  Pretender
1870  Kingcraft
1871 ★Favonius  [Touchstone×Pocahontas]4×3
1872 ★Cremorne [Touchstone×Pocahontas]4×3
1873 ★Doncaster [Pocahontas×Touchstone] 2×4
1874 ★George Frederick [Touchstone×Pocahontas]3×3
1875  Galopin

上の表はTouchstoneとのニックスによる英ダービー馬。
1865年から1875年で切ったのは、それ以前は見られないし、それ以降になると複合的になり、次のニックスに移行していくから。
どうだろうか。とてつもない頻度で、当時のホースマン達はこれ以外の配合は考えられなかったのでは無いだろうか?
当然、2着、3着まで入れればもっと増えるし、2000ギニーやセントレジャーも合わせて分析すると更に面白い傾向が解る。

このような血統状況がGalopin、St.Simon親子に待っていたのである。
また、SterlingやHermit、Scottish Chief、The Palmer、Rosicrucian、Chanoinesseにとっても、前の2頭ほどでは無いが有利な状況だろう。Touchstoneは持つものの近縁度はかなり下がり、Pocahontasを持たないが故にそれを活かして次のニックスへ移行していった。
つまり、Touchstone×Pocahontasが蔓延し、それ同士でもけっして悪くはないが、疑似PocahontasであるCowl、My Dear、Miss Annの血の方がより安全に「有用な資質」を固定できるからだ。

Doncaster×Cremorne
doncaster×cremorne
【SireLine for Windows Ver1.50 - Build 496】

「決して悪くはない」事を、感覚的につかむ為にDoncaster×Cremorneの仮想配合をしてみた。
実際には牝馬を通ったり、世代を経るのでもう少し遠くなるし、場合によっては、こちらを優先的に使用した方が有用なことも多いだろう。
例えば、系統繁殖などウェバートリー卿のハウス種牡馬のようなケースだろうか。
しかし、Touchstone×Pocahontasのダービー馬で成功したと言えるのは、Doncaster位のものなので、やはり不利なのではないか。
確かにFavoniusはダービー馬も出したし、Cremorneは母系に入って良い影響を残した。
それでも同世代のHermitや、2000ギニー2着に過ぎないSterlingに比較すると物足りないように思う。ただ、ダービー馬が成功することは少ないと言えばその通りなのだが。



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新しい(かも知れない)配合論~Donatelloを題材に(16)

前回までに、

Touchstone≒Cowl
                      ≒My Dear
                      ≒Miss Ann
                      ≒Pocahontas
                      ≒The Flying Dutchman
                      ≒Planet2


であることは説明したが、では何故、等価であるはずの近似血統において、この時期Touchstoneが中心となるニックスが成立したのか。

前回の血統表参照。

血統表を比較してみると、
・Touchstoneだけが、Waxy×Penelope血脈をWebではなくWhaleboneルートで受けている。
・The Flying Dutchmanだけが、Orvillinaルート。
・Cowl(つまり、My Dear、Miss Ann、Planet2も)、The Flying Dutchmanは父がBay Middleton。

こうしてみると、同じ血統成分を受けながら、Touchstoneがこの中でもっとも血縁的に遠くなる。
一見、The Flying Dutchmanも、1頭だけOrvillinaルートなので同じように見えるが、Touchstoneだけが、父Camelなので、Selim血脈も別ルートになる。結果、インブリードのメリットである「有用な資質の固定化」を行いつつ、悪影響をもっとも避けやすいのはTouchstoneと言うことになる。
これが同じ血脈を受けながら、このニアリークロスのニックスがTouchstoneに集中して組み立てられる理由であると考える。

また、Pocahontasの子孫が他の同血牝馬、My Dear、Miss Annの子孫に対して、有利な状況を作り得たのも同様に父がGlencoeであった為と考えられる。
この事も「Touchstoneの優位性」の推論を補強していることになるのではないか。

また、Touchstoneがこの状況を活かして有力な血統に浸透していった結果、今度は状況が反転して、The Flying Dutchmanの希少性とKing Tomの希少性を持ったGalopin、St.Simon親子が台頭したと考える。
St.Simonは1881年生まれであるが、この時代に有力な血統にあって「Touchstoneを持たない」という希少性とニックス要素「Pocahontasのみクロスする」という事がどれほど有利であったか。
事実、St.Simonの代表産駒の母は「Touchstoneを持ち」、「King Tomを持たない」。

これは、St.Simonの代表産駒を調べれば一目瞭然であるが、ここでは取り敢えずPersimmonSt.Frusquinを挙げておく。

こうしてみると、ときに言われるような、ただの「マイナー血統」、「異系血脈」であれば良いわけではないのが分かる。
求められるのは、時代や地域という「状況の有利さ」を活かせる、優秀な「ニックスの根拠」を持った、「希少性の高い」血統と言える。

補足として、「Touchstoneの優位性」にはその生年にもあったと考えられる。
Touchstoneは1831年生まれだが、下のように、
Pocahontas以外すべてTouchstoneより10年以上遅く生まれている。

1837年生 Pocahontas 
1841年生 My Dear
1842年生 Cowl
1844年生 Planet2
1846年生 The Flying Dutchman
1846年生 Miss Ann


Pocahontasは牝馬であり、年に1頭しか仔が産めない。そのため種牡馬と比較するとその影響力は限定的であり、本格的に血統地図に影響力を発揮するのは次世代以降となる。となると、事実上10年遅いと考えても良いだろう。

次項以降で述べることになると思うが、Touchstoneはその血統を構成するニックス

(Whalebone≒Web×Selim)×Orville≒Orvillina

を最も早く達成したが為にそれ以前のニックスと強固に結びつき、後発のCowlなどの同様のニックスに対して有利な立場で待ち受ける事が出来た。







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tag : 血統 配合 ニックス インブリード 競馬 テシオ 相似

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